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理転は受験が文転は就職の難易度が鬼【理転・文転】

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文系から理系に進路変更することを「理転」、理系から文系に進路変更することを「文転」と言います。

「文転は簡単」
「理転は難しい」

こうした噂を1度は耳にしたことがあるかと思います。

では、実際のところ「理転と文転それぞれの難易度はどのようなものか?」今回はこのテーマについて、それぞれのメリット・デメリットを交えながら解説していきます。

※この記事を書いている私beeは実際に大学受験で理転をして、薬学部に進学した現役の薬学部生です。理転に関する正確な情報に加えて、元々文系に所属していたからこそわかる文転で気をつけるべき落とし穴がわかります。

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本記事の内容

  • 理転と文転の難易度がわかる
  • 理転のメリット・デメリットがわかる
  • 文転のメリット・デメリットがわかる

理系は受験が文系は就職の難易度が鬼

注意

まず大前提として、理転文転いずれの場合であってもそのような進路転向はやらないほうが楽です。

そのうえで、はじめにざっくりとした結論から述べると、理転と文転では「難しい」と感じるポイントが異なります。

  • 理転は受験に合格するまでが特に大変
  • 文転は受験に合格した後が特に大変

それぞれ詳しく説明していきます。

理転は受験に合格するまでが特に大変

  • 理転は独学で難しい科目が多い
  • 独学する科目数(勉強量)が多い

理転と文転を考えるのは、多くの場合が「大学受験前」であったり、大学入学後「編入」を考えるタイミングであることがほとんどです。それ故に、理転文転の「難易度」の話となるとどうしても大学入試や編入試験のような「試験」やその「受験勉強」めが行きがちになります。

そうなってくると、理系は独学でのハードルが高い科目が多いため、理転は文転よりも難しいというように言われます。

実際に私自身も理転を経験し、周りの理転した知人達も「物理や数Ⅲのような理解が求められる科目の独学は大変難しい」と感じていました。

また、独学で1から学ばなければ行けない科目が文転よりも多いことがほとんどです。例えば、理転では理科・数Ⅲの2科目をはじめから勉強するのに対して、文転では地歴公民から1つといったケースは多く見られます。(所属する高校のカリキュラムや、志望校によって状況は変化します)

まとめると、理転して受験する場合独学難易度が高い科目かつ、新規で勉強する科目が多いため、結果として試験が難しくなってしまいます。

文転は受験に合格した後が特に大変

  • 文転は就職が大変
  • 元理系のアドバンテージが活かしにくい

上記理転の話を聞くと、「文転は簡単?」と誤解されがちですが、文転は文転で「就職」のタイミングで非常に大変です。

私自身もともと文系であったため、知人の多くは文系として就職・就活していますがとにかく周りと差別化を図るのが難しいという印象です。

対比して理系の就職をまず例に出すと、理系はある程度大学学部所属の段階で専門性がわかれます。極端なはなし、医学部の学生が工学部の就職先のパイを競うことはほとんどありえません。

一方で文系の場合、経済学部の生徒が、法学部の生徒と同じ就職先を目指すことは珍しくありません。こうしたシステム的な側面でも文系は就職の競争率が高くなる傾向があります。

加えて、理系は大学に進むまでその専門性がそれほど差は開きませんが、文系の場合はすでに高校生の段階で力量差がついていることも珍しくありません。その代表例として挙げられるのが「英語」です。文系として就職するのであれば、英語スキルは大抵の場合は必須ですが、文系学生の中には帰国子女や留学経験者などはゴロゴロいます。そうなると文転してその力量差を埋めるのには並の努力では太刀打ちできません。

また、就職するとコミュニケーション力や文章力、英語力などのような文系的なスキルを使用する機会は多く、理転をした「元文系」はその辺をアドバンテージにできることが多いです。比較して、文転の場合「元理系」がアドバンテージになることは少なく、受験の段階などに限られてきます。

上記を読むとおわかりいただける通り、理転と文転いずれの場合もタイミングが異なるだけで、それなりの「難所」はしっかりと存在します。

続いての章では、理転、文転のがどちらも難しいことを踏まえた上で、両者のメリット・デメリットをまとめました。

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理転のメリット・デメリット

理転

まずは理転のメリットから見ていきましょう。

理転のメリット

  • 医療系などの国家資格の受験資格が得られる
  • 大学で専門性を身につけられる
  • 元文系はアドバンテージになる

理転最大のメリットは、特定の学部卒業でのみ受験が許される国家試験の受験資格が得られることです。特に医療系の国家試験はその傾向が高く、医師や薬剤師、看護師になるために理転をする方は多いです。

また、大学の段階から専門性を身につけることができるため、前章でもご紹介した通り就活の際に、ある程度パイ分けが済まされている中で挑戦することができます。

そして、前章でも軽く触れたように「元文系」というステータスは有利に働きます。学生の段階でソレが顕著に現れるのは「英語力」に関してです。医療系などは英語論文を読むことが多いのですが、高校の段階で理系よりも英語の勉強を多くしている理転組からすると、生粋の理系学生よりもそういった英語に対して抵抗が無いことがほとんどです。他にも文系として勉強してきたことが役立つ場面は多く、その点は大きなメリットと言えます。

理転のデメリット

  • 受験の段階で失敗することも多い
  • 理系分野に一生苦労する覚悟が必要
  • お金がかかる

受験段階から難しい理転は、そもそも入り口で躓くことが多いです。理転して浪人は珍しくないですし、浪人しても諦めて文系に戻ることもよくある話です。

また、受験を無事突破しても大学の応用的な理科科目の単位を取るのに苦労したりする学生もいます。独学や受験のためのテクニックしか学んでいないことが多く、本来高校の授業で身につけるべき基本がガバガバなためこうしたことが起こる確率が高くなってしまいます。

そして、理転はお金がかかることが多いです。「医学部コース」など予備校などの値段や、大学の学費自体が文系よりも高いことがほとんどです。こうした経済面からも、理転をするに当たっては、両親の理解を得られなければ非常に難しい話になってます。

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文転のメリット・デメリット

文転

文転のメリット

  • 受験で有利に進められることが多い
  • 有名私立を狙いやすくなる

理転が受験段階で難易度が上がるのに対して、文転は運が良ければ勉強科目数が減り、なおかつ数学や理科基礎などでアドバンテージを取ることができます。特に共通一次のような難易度の上限が設定されているような試験では、2次試験のような超難問はほとんどなく、どちらかというとミスを減らせるか勝負になることも多いです。その点、多くの文系が苦手とする理科や数学で満点を狙い、文系科目を無難に抑えることができれば差をつけることも可能です。

また、早慶・MARCHのような有名私立の文系学部に併願することが可能で、とにかくネームバリューのある大学に進みたい方にとって文転という選択はメリットが大きいです。

文転のデメリット

  • 競争率の高い就活
  • 実力差を埋めにくい
  • 理系の職に就きにくくなる

前章でも述べた通り、専門性に明確な線引が少ない文系では就職先の競争率が上がる傾向があります。折角文転しても、希望するような進路に進めない可能性があるのは非常に難点です。

また、英語力などのように幼少期からのスキルは実力差が埋めにくく、加えて元理系であるがゆえに遅れをとってしまうことも多々あります。

そして最大のデメリットとして、文系卒では就けない職がかなりあるということが挙げられます。例えば、医学部を代表するあらゆる医療系の職は特定の学部・専門卒でなければ国家試験の受験資格すらもらえません。文転をする際にはこうした可能性も考慮した上で決断しなければ、もう一度大学に通い直すなど非常に遠回りになることもあります。

以上が理転・文転の難易度と、それぞれのメリット・デメリットに関するリアルな情報でした。

一通り読んでいただけた方はお気づきかもしれませんが、理転にせよ文転にせよ、いずれの場合も普通にストレートで進路選択する場合よりも、難易度は上がってしまうため、よっぽどな理由が無い限りはやらないのがオススメです。

私自身は理転を経験している現役の薬学部生ですので、特に理転に関して興味のある方は以下の記事も覗いていってみてください。

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